OL SHKD-896 入社以来ずっと可愛がってきた部下が結婚するというので性玩具にしてやった。 優月心菜

素直で優しくて可愛くて…社内で疎まれている私を慕ってくれる。何もいらない…彼女は私が守る、そう心に決めていた。それなのに…なんであんなロクでもない男と結婚するなんて言うんだ。おかしい…間違っている…何もかもぶっ壊してやる…。 OL 優月心菜

けれど、彼女は私の仕事への姿勢を理解してくれた唯一の人間だった。「先輩の仕事、すごく論理的で無駄がないです。私も見習いたいです」って。休憩時間、彼女はいつも私の席に来て、分からないことを質問してきた。最初は業務の話だけだったのに、だんだん他愛もない日常の話も増えていった。好きな音楽の話をすると、目を輝かせて聞いてくれた。私の薦めた本を次の日には読んできて、感想を教えてくれた。

新入社員研修でグループ発表があった時、彼女は緊張のあまり声が震えていた。でも最後まで諦めず、原稿に目を落としながらも、一生懸命に発表をやり遂げた。その後、「先輩がいてくれたから、最後まで頑張れました」と言ってくれた時は、胸が熱くなった。

プロジェクトで夜遅くまで残業することも増えた。帰りが遅くなる時は、必ず駅まで送っていった。夜道を一人で歩かせるわけにはいかなかった。そんな日々を重ねるうちに、彼女を守りたいという気持ちが強くなっていった。

彼女は、新人らしい失敗も多かった。でも、めげずに何度でも挑戦する姿勢は誰よりも強かった。取引先との打ち合わせで緊張して資料を落としてしまった時も、すぐに態勢を立て直して丁寧に対応していた。その姿を見て、私も背筋を伸ばさずにはいられなかった。

そんな彼女が、ある日突然結婚を報告してきた。相手は他部署の営業マン。たった半年の付き合いだった。私の目には、その男が彼女にふさわしいとは思えなかった。営業成績は下位、態度は横柄。会社の飲み会では、いつも大声で無駄な自慢話をしている男だった。

最初は否定したくなった。このまま黙っていれば、きっと彼女は不幸になる。そう思い込んでいた。でも、彼女の幸せそうな表情を見ているうちに、気づいた。私が守りたかったのは、本当は自分の中の理想の彼女像だったんじゃないのかと。

人は誰でも、自分の人生を自分で選ぶ権利がある。たとえその選択が、他人から見て間違っているように見えたとしても。大切なのは、その人の選択を信じ、支えること。それが本当の意味で相手を想う気持ちなんだと、やっと分かった。

今では、彼女の幸せを心から願えるようになった。結婚式では、きっと最高の笑顔を見せてくれるだろう。そしてこれからも、一緒に働く仲間として、彼女の成長を見守っていきたい。それが、私にできる最高の応援なのだから。

次第に私も変わっていった。同僚との関係も、少しずつ改善されてきた。効率だけを追求するのではなく、時には寄り道も必要だと気づいたから。彼女が教えてくれた、人とのつながりの大切さ。それは、私の人生における大きな転換点となった。